このページでは、医療機関や健診を受診する際に、医療者とのコミュニケーションを促進したり円滑にしたりするヒント・知恵を紹介します。
その1. メモを活用しましょう
~医療者の前でメモをとってもいいんです、失礼じゃないんです~
大事な電話がかかってきたときや待ち合わせの約束をするとき、会議や打ち合せで忘れてはいけない事項があったときなど、日常生活ではメモを取ることは当たり前に行われています。
ところが診察室で医師から説明を受けるとき、検査の前の注意事項を看護師等から聞くときなどはどうでしょうか。ノートや手帳を開いてメモを取っている人をあまり見かけません。普段はメモを取る人でも、医療者の前では失礼にあたるのではないか、というような遠慮がはたらくようです。
日常生活で相手がメモを取っていると、こちらも安心することができるように、医療の世界も同じです。患者さんがメモを取っていると、帰宅後に家族に説明したり、繰り返し見直したりすることで理解が深まることを医療者も期待できるからです。それでもわからなかったことはまたメモにして、次の受診に備えましょう。
とはいえ、はじめに「メモを取ってかまいませんか」のひとことは忘れないようにしたいですね。
その2. 病院の言葉をわかりやすく
~ゴエン?ペット?!ショック!!~
ゴエン、ペット、ショック、と聞くと、
ご縁、五円。
かわいいペットのワンちゃん。
特売品が売り切れていてショック!!
と思われるかもしれませんが、これらはいずれも病院の中でよく使われている言葉でもあります。
ゴエンは「誤嚥」で、食物などが気管に入ってしまうことをいいます。
ペットは「PET」で「P(ポジトロン)E(エミッション)T(トモグラフィー)、陽電子放出断層撮影法」のことです。そして、「ショック」はショック状態のことをしめします。
このように病院で使われている言葉には、耳で聞くだけだと異なった意味を思い浮かべてしまったり、初めて耳にする言葉で理解できなかったりすることが多くあります。そのような言葉を調べるのに役立つ本があるので、参考にしてください。
書籍名:病院の言葉をわかりやすく~工夫の提案~
編著者:国立国語研究所「病院の言葉」委員会
発行所:勁草書房
発行年:2009年